私が勝手にお気に入りに登録しているブログの中で、ある時点でふっと更新が途切れてそのままになっているのがいくつかあります。そういうのは概ね高齢者のようで、数ヶ月後に「実は入院していました」と復活することもあるし、今に至るもずっと音沙汰なしという例も多々あります。面識のある方で残念ながらお亡くなりになったのがわかっていても、ほとんどの場合ブログはそのまま放置されているし、かといってもう更新されないからとお気に入りから外してしまうのも忍びない。なんともいいようのない、複雑な気分であることは確かです。
 まぁ、あまりネガティブに考え込むのは性に合わないので、このブログはこれからもマイペースで続けていこうと思います。本来の目的は古い写真を見ていただくことなのですが、ネガのスキャンはやっと昭和40年代に入ったところで、まだまだ先は長い。生存証明を兼ねたブログはまだしばらく続くはずです。

 前振りが長くなりましたが、今回の写真は昭和38(1963)年9月22・24日に撮影したもので、大部分は京王帝都電鉄井の頭線です。高校2年で写真部に入っていましたが、我が家に35mmカメラはなく、友人から借りたのはあまり聞いたことがないメーカーの入門クラス。シャッターは最速が1/250秒くらいだったので、たいしてスピードが出ていない井の頭線もブレブレです。

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西永福駅で車両はデハ1800形。停車する寸前なのでブレてはいません。まだ缶コーヒーが普及する前だから売店には牛乳の冷蔵ボックスがあるし、左の柱の所にあるのは伝言板でしょう。電話ボックスはクリーム色に屋根が赤だったと思います。

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高井戸から富士見ヶ丘に向かって築堤を下る3000系第1編成。台車はすべてPⅢ、パンタはPT42です。入線当初は1個パンタで走っていたのですが、この頃は2個パンタになっています。

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高井戸を発車した吉祥寺行き。先頭からデハ1400形-サハ1300形-デハ1710形、最後尾はデハ1800形かデハ1900形でしょう。電動車3両のモーター形式はそれぞれ異なるし、この頃は連結面も自連だったので、ノッチが最終段に進むまで、ガクンガクンと前後に揺さぶられていました。

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できたてホヤホヤの3000系第2編成。早くもパンタはPS13になっています。公表された資料ではこの編成の竣工は昭和38年10月となっているので、9月22日という撮影月日とは矛盾します。

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高井戸は現在とは違って相対式のホームでした。この列車は3連のようです。

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渋谷に向かう1000系4連。3連の変則編成で入線し、昭和36年から井の頭線で初となる4連運転を実施しています。列車とホームの間のガードの下が現在の環八、バックの空き地は清掃工場ができています。

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富士見ヶ丘検車区はまだ造成工事が始まったばかりでした。

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神田川添いの道から柵もなかったので、電車のそばまで寄ってみます。手前から1400-1300-1710-1800かな。

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デハ1400形の台車。川崎車両の一体鋳鋼製で、枕バネの上に川車のマークが鋳込まれています。川車としての形式はなく、K-3という形式は京王で便宜的につけたものです。

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本線を走る吉祥寺行き。先頭の窓上のサボは「この車両は神泉でドアが開きません」という注意書きになっています。当時、旧型の4連は吉祥寺寄りの1両が孤立しないように編成を組まなければならないという制約がありました。

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京急になるはずだったデハ1710形。台車は標準軌仕様で、後に京王線に転出します。

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両運転台のデハ1760形。1760形だけの3連も見たことがあります。この1763は渋谷寄りのブレーキをHSCに変更し、1000系の入場時(当時は2両ずつ入場していた)、残った2両と変則的な3連を組んだこともあります。

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1760形の台車。デハ2600形の台車を引延ばした感じですが、こちらは日車製でW-1-18という形式です。

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3000系第2編成が通過。このあと、職員の人が来て「ここは入っちゃダメだよ」と注意されましたが、周囲に塀や柵はなく、出入り自由な状態でした。

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これは日が変わって24日(秋分の日)だと思います。22日は日曜でした。右が井の頭公園駅、左のガードの下が神田川です。

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井の頭公園~三鷹台。先頭、2両目ともデハ1700形ですね。東横線用だったのを戦災の被害が大きかった井の頭線に転用したもので、これも標準軌用台車だったため、晩年は京王線に転用されました。

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同じ駅間の反対側から。1800-1200-1700-1700でしょうか。

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まだ3連も残っていました。最も井の頭線らしいなと思われる編成ですね。左の水路が神田川です。

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三鷹台と1000系。後にこのパンタ(PT42)も京王線に転用されます。

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ホームの上屋は1両分くらいで、非常に開放的です。井の頭線はここまで。

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帰宅途中で撮影したのでしょう。新宿に到着する山スカ。バックの二幸は後のアルタ、右の駅ビルはまだ工事中です。

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中央線快速下りの4番線。休日にしても人影が見えない。快速は運転されていたと思うのだが。キハ58が停車しいるホームは0番線、間もなく両面使用となり01、02番線となります。

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7番線の山手線外回り。101系は6M2Tになっています。

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総武線緩行の10連化に向けて、ホーム延長の工事が進められています。

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中野を通過するDC急行、昼間の列車だから「アルプス」でしょう。緩行上り線との間に渡り線があります。もっと昔は快速下り線との間に中線があり、これを本線にして快速のホームが拡幅されました。左の建屋との隙間がかつての本線の跡になります。

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下り急行の後追い。このキハ55は甲府回転車だったと思います。ここでフィルムも終りになりました。